冬が始まるよ

寒くなってきた。冬だ。

夏と冬のどっちが好き?というありきたりな問いかけをしてしまう季節だ。夏にも、同じことを聞いてるのに、この時期になるとまた聞いてしまう。結局、そんな質問に意味などはなくて、ただ単に話のキッカケが欲しいだけなのではないか。

それはそれとして、冬は何かとドラマティックな出来事が起こりやすい、と思う。寒いから、くっつきたくなるのか。女の子が薄着をしてると、それはそれでドキッとするが、女の子が寒そうにして、例えば手のひらに「ハァ〜ッ」って息をかける仕草とかは大抵の場合、問答無用でカワイイ。世間的にも、クリスマスが近づいてきたせいもあって人々は人恋しくなってるようだし、やはり冬はドラマティックな展開を期待できる季節であろう。

ワナではないか。

たしか夏のときは、ちょっと開放的になって、ひと夏の甘い経験・・・的なノリでやはりドラマティック・エロティック・ロマンティックな展開がおきやすいとか何とか言ってるではないか。春は出会いの季節だから、「新しい出会いに期待」とかで、やっぱりロマンティックっぽさはあるし。そういう話をあまり聞かないのは秋くらいだ。

そこから想像できる事実はひとつだけである。

株式会社・季節、という会社があって、そこで働いてるのはおなじみ春・夏・秋・冬である。この会社は「あなたとあなたをつなげます」をモットーに、コミュニケーションサービスを実施している。そこで社長であるところの季節は、4人の社員にこう伝えた。

「一年で、一番"繋ぎ率"が高かったもののボーナスを倍にしてやる」

さてさて、4人の社員はお金が欲しいので、とにかくどうにかして繋ぎ率を上げようといろんな作戦を考え実行する。春は、新たなスタートの時期になりやすいことを、夏は自分の作り出す暑さ、冬は寒さを売りにし、各種マスコミ、あるいはクチコミを利用して繋ぎ率を上げようとしているのである。秋だけ、自分の趣味に突っ走るマイペース社員なのだ。

こういった活動があるからこそ、春・夏・冬は恋が芽生えやすいのである。