僕の2時間=pricelessじゃなくて、¥2,000になります

昨日の深夜の話なんですけどね、職場の先輩と同期と三人で飲んでいたら、僕らと全く関係のないお客様から話しかけられたんです。
「ちょっときいてくださいよ」と。「誰でもいいから聞いて欲しかったんだ」と。
なるほど、聞きますよ。ちょっと一曲聴かせてもらいますよと。将来的に歌でメシ食っていこうっていう、そんな夢と希望に満ち溢れた青年が「きいてください」と言ってるのに聞かないわけにはいかないじゃないですか。まぁ「将来的に歌でメシ食っていこうっていう、そんな夢と希望に満ち溢れた青年」っていう部分に関しては完全に僕の想像オンリーでしたけど。でね、「あぁ今夜はステキな夜になるなぁ、ハハハン」なんて思ってたんですよ、僕。でも、よくよく耳を澄ましてみたら「ウチの会社の先輩がおかしいんっすよ」とか「もうマジだりぃ!」とかそういう歌詞が多すぎるよなぁコレ・・・って、あ!コレ歌じゃねぇ!愚痴だ!っていう思いも寄らない展開になりまして。
「ホントどう思います?おかしいっしょ?」「もうキレてやろうかなぁ!」「でもね、見てくれてる人は見てくれてるんすよね・・・」「あー!もうイライラする!」「僕ね、マジメすぎなところがあって・・・」「仕事やめようかと思うんすよ」
とまぁ、そんな調子で2時間話し続けるんですよ、彼。「マジメすぎる人はこんな時間にこんなとこにいないよ」とか、「知らない人にこんなに愚痴をこぼしてるあんたもおかしいよ」とかまぁツッコミどころはあったんですが、それができないくらいに怒り心頭しながら僕らに愚痴るもんだから、全く楽しくなかったですね。彼はね、愚痴をこぼすテクニックを知らなすぎですよ。愚痴なんていうのは知ってる人のを聞くのだって結構面倒なのに、なんでわざわざ知らん人間の愚痴を聞いてやらなきゃいけないのさっていう話で。もし知らない人に愚痴聞いて欲しいんだったら、それ相応のやり方っていうのがあると思うんですよね。例えば、韻を踏んでみたりとか。メロディーに乗せてみたりとか。面白おかしく愚痴ろうっていう、そういう意気込みが全く感じられなかった。彼からは。そこが彼の問題点なわけです。
だから、結果的に言うと、彼は僕らの楽しかったハズの時間を奪って、自分だけスッキリして帰っていくっていうね、それはもう僕ら風俗嬢と客みたいな関係じゃないですか。そこには金銭関係が発生せざるを得ないじゃないですか。そうではなくて、彼の中に相手を楽しませようって意気込みがあれば、それは恋人同士の関係になれたんじゃない?お金とかいらなかったんじゃない?っていう話なんで、その2時間をお金という形で返して欲しいな!っていう風に、今、僕が思ってるのって正論だと思うんですよね。しかも深夜労働なんで、深夜手当てみたいなの付きますよね、みたいな。
っていうこの文章自体、愚痴だったりしますけどね。しかも知らない人に向けて書いてたりしますけどね。誰でもいいから聞いて欲しかったものですから。